『マペットめざせブロードウェイ!』(The Muppets Take Manhattan)はジム・ヘンソンによるマペットを主役にした一連の人形劇ミュージカル映画の3作目。ITCエンターテイメント、トリスター・ピクチャーズによって製作され、1984年に映画劇場で公開。 フォジー、ミス・ピギー、アニマルの声優でもあるフランク・オズの初監督作品。
作中、マペット・ベイビーズ(フラッシュバック/マペットキャラクターの幼児バージョン)を導入。マペット・ベイビーズはこの映画で初登場。後にアニメのテレビシリーズへと発展した。この連続番組は1984年から1991年まで米国のみで放送。
あらすじ[]
カーミット達マペットはダンハースト大学4年生。卒業を間近に控え、カーミット達は、キャンパスで、「マンハッタンメロディーズ」というミュージカルをやり、大人気を博す。しかし、観客席の中から、「カーミット、今度はこのミュージカルをブロードウェイで見せてよ」と言う声が聞こえてきたことで、全員が奮起。一致団結し、マンハッタンへ。
最初は自信に満ち溢れていたものの、資金が集まらず、財布が底をついてしまい、全員が別れて、それぞれの街で仕事を見つけ、自分の力で生きていくことを余儀なくされる。リーダー格だったカーミットは、心の中では「諦めまい」と、マンハッタンの中から仕事を見つけることになる。カーミットが仲間達と別れたコーヒーショップ「ピートのランチオネット」にいくが、アルバイトを拒否。しかし、オーナーのピート(ルイス・ゾリッチ)の娘で、ちょうどカーミットと同年代だったジェニー(ジュリアナ・ドナルド)の協力のおかげで働けることになる。
カーミットの友人(スクーター、ロルフ、フォジー、ゴンゾ、Drティース他)からは朗報の手紙が届いて、カーミットは安心したものの、恋人のミス・ピギーから手紙が来ていなかった。ジェニーのすすめで気分転換のマラソンをすることになったカーミット。その時、カーミットをスパイしていたミス・ピギーが盗難被害にあうことで、二人は再会し、ミス・ピギーも同じ店で働くことになる。そんなある日、カーミットの、ミュージカルの資金を提供し、プロデュースしたいというプロダクションから手紙を貰う。差出人は世界的に有名なプロデューサーの息子ロニー(ロニー・プライス)だった。カーミットは非常に興奮し、ミス・ピギーに公衆電話からすぐ電話し、離れ離れになった仲間を呼び止めるようにたのむが、帰り道、車にひかれて倒れてしまう。
カーミットが目を覚ますと、病院のベッドに横たわっていた。記憶喪失になったカーミットは、自分の名前をフィリップ・フィルであると決めて、広告スローガンを書く仕事のカエルのグループと出会う。
カーミットの仲間は、カーミットが行方不明になったことを気にかけつつもミュージカルを予定通りに行うことをカーミット自身も望んでいるはずだと考え、ミュージカルの準備を進める。何週間もたち、ミュージカルの本番当日。そこへ、自分の名前をフィルだと思い込んでいるカーミットがダイナーを訪問。ピギーらはフィルがカーミットであることを見破り、彼を劇場へ連れて行く。どうしても目の覚めないカーミット。ミス・ピギーは何とか彼の記憶を蘇らせようと得意のカンフー・パンチを繰り出す。吹っ飛ばされ、ソファに頭を打ったカーミットは記憶を取り戻す。
そして迎えたショーは物凄いヒットを記録し、フィナーレの間、結婚式のシーンでミス・ピギーとカーミットは結合する。
豆知識[]
- カーミットが卒業したダンハースト大学のロケ地はヴァーサー・カレッジ・キャンパス。
- 「ねずみのリゾ」の初出演作。
- Muppet Caperという技術を採用。これは、リゾの動きや、ミス・ピギーが泥棒を追うときに使用したローラースケートに使った。
- 結婚式のシーンの間、観客席にセサミストリートのキャラクターが多数出演。アーニー、バート、クッキー・モンスター、ビッグ・バード、グローバー、カウント伯爵、サリー、ビフなど。他、ブンゼン、ビーカー、ボーボー、サムも見られる。
- この作品に登場するマペットベイビーズは、カーミット、ミス・ピギー、フォジー、ゴンゾ、スクーター、ロルフ。(アニメ版では、アニマル、ブンゼン、ビーカーも登場。)
- 作品のラストはマンハッタンメロディーズのフィナーレで締めくくられる。(ミス・ピギーとカーミットの結婚式のシーン)。牧師役は、ゴンゾだったが、別の人が牧師をしている。この牧師役を演じたシリル・ジェンキンズ博士はニューヨークの実在している正真正銘の牧師。(『ミス・ピギーが「マペットめざせブロードウェイ!」のスタッフに粘り強く頼みこみ、自分で勝手につれてきてしまったんだ』とスタッフがインタビューで明かしていたという。)
キャスト[]
声の出演[]
- ブライアン・ドイル=マーレイ
- ゼニガメ(緒方賢一)
- ジム・ヘンソン:
- フランク・オズ:
- ミス・ピギー(小形満)/フォジー(江原正士)/アニマル(緒方賢一)/バート/サム/クッキーモンスター
- デイヴ・ゴールズ:
- ゴンゾ(塩屋浩三)/ズート/チェスター/ビル/マペットペンギン(河相智哉)/ブンゼン
- ジェリー・ネルソン:
- カミラ/ルージーランド(緒方賢一)/フロイド/クレイジーハリー/ポップス/犬
- スティーブ・ホイットマイア:
- リゾ(石野竜三)/ギル/犬
- リチャード・ハント:
- スクーター(落合弘治)/スタトラー(西川幾雄)/ジャニス/ビーカー/犬
カメオ出演[]
- ジュリアナ・ドナルド - ジェニー(岡村明美)
- ロニー・プライス - ロニー・クロフォード(鳥海勝美)
- ルイス・ゾリッチ - ピート(麦人)
- アート・カーニー - バーナード・クロフォード
- ジェームズ・ココ - スケフィントン氏
- ダブニー・コールマン - マーティン・プライス(稲葉実)
- リンダ・レヴィン - カーミットの医者(相楽恵美)
- ジョアン・リナース - ピギーと一緒にクビになったセールスウーマン
- ブルック・シールズ
- エリオット・グールド
- グレゴリー・ハインズ
- ライザ・ミネリ
オリジナルサウンドトラック[]
アメリカ盤のサウンドトラック(現在は絶版)。日本版はなし。
- Together Again (ジム・ヘンソン/フランク・オズ/デイヴ・ゴールズ/ジェリー・ネルソン/リチャード・ハント)
- You Can't Take No For An Answer (ジム・ヘンソン)
- Saying Goodbye (ジム・ヘンソン/フランク・オズ/デイヴ・ゴールズ/ジェリー・ネルソン/リチャード・ハント)
- Something's Cooking (スティーブ・ホイットマイア)
- I'm Gonna Always Love You (ジム・ヘンソン/フランク・オズ/デイヴ・ゴールズ/リチャード・ハント)
- Right Where We Belong (ジム・ヘンソン/フランク・オズ/デイヴ・ゴールズ/ジェリー・ネルソン/スティーブ・ホイットマイア/リチャード・ハント)
- Somebody's Getting Married (ジム・ヘンソン/フランク・オズ/デイヴ・ゴールズ/ジェリー・ネルソン/スティーブ・ホイットマイア/リチャード・ハント)
- Waiting for the Wedding (ジム・ヘンソン/フランク・オズ/デイヴ・ゴールズ/ジェリー・ネルソン/スティーブ・ホイットマイア/リチャード・ハント)
- She'll Make Me Happy (ジム・ヘンソン/フランク・オズ)
- The Ceremony (ジム・ヘンソン/フランク・オズ/デイヴ・ゴールズ/ジェリー・ネルソン/スティーブ・ホイットマイア/リチャード・ハント)
- Closing Medley: Saying Goodbye/Together Again (ジム・ヘンソン/フランク・オズ/デイヴ・ゴールズ/ジェリー・ネルソン/スティーブ・ホイットマイア/リチャード・ハント)
- 歌は、日本語版でも字幕スーパーで歌われている。
外部リンク[]
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